質の高い看護

看護師のワークバランスの問題は、実は日本に限ったことではありません。南アフリカの僻地にある小さな診療所からアメリカの大都市にある集中治療室まで、それぞれにケースの違いがあるものの看護師の仕事とプライベートのバランスには問題があると指摘されています。
どんな職場であっても、より良い看護を患者さんに提供するためには、職場の環境が看護師を支援し、看護師としての職業上の役割を十分に果たすことができるようにしなければなりません。
まずは、看護師自身が自分たちがどれほど素晴らしい働きをしているかを実感する必要があります。端的に言えば、看護師が医療サービスにおける大部分をになっているという点を知っておくだけでも良いでしょう。自分の職場の仕事の80%近くを、自分が担っているという自覚を持てば、仕事にたいする誇りと重要性を理解することができるはずです。

次に、自分がどのような時に職場に対して不満を感じるのかを知りましょう。多くの人は報酬が仕事に見あっていないと感じるからだと言いますが、少しつっこんで考えてみてください。確かに仕事の内容と報酬に釣り合いが取れていないのは不満です。しかし、本当に不満なのは、自分のしている仕事に自分が満足できていないからなのではないでしょうか。
仕事をする時の意欲は、職場において自分が一定以上の仕事ができている、あるいはそれを周囲が認めてくれている時に得られるものではないでしょうか。自分が十分に評価できる、評価されていると感じているときは、報酬が低いことは二義的な問題としか捉えていないはずです。
こうした面で不満を感じるのは、独力で職務を達成できない時が一番多いと思います。そしてそれは、あなた自身の能力のせいではなく、例えば手助けが絶対的に必要な時に手助けを受けることができない、あるいは設備に問題があって自分の能力以上の仕事をしなければならないといったケースがあると思います。前者の場合は人員の補充および配置に不満があり、後者では医療設備に不満があるということになりますね。

こうした、職務の遂行において足かせになる不満がある場合は、迷うことなくそれを上司に報告すべきです。そのことによって人員が補充されたり設備が整備されれば、あなたの職場の満足度は高くなることは間違いありませんし、それが患者さんのためにもなるのです。
いずれにしても、看護の仕事はマンパワーによって支えられている仕事です。あなたのかかえている不満は同僚や上司の不満でもある可能性が高い。それを改善して職場環境を向上させれば、より質の高い看護を実践できるようになり、職務の上での満足度はとても高くなりますし、患者さんにとっても良い環境となるのです。